導入事例

100名の高い学習意欲と実践意識が示した、ワークショップ発・データ活用カルチャー変革の兆し

株式会社オリエントコーポレーション

2025/04/15

株式会社オリエントコーポレーション 疋田一将様
会社名
株式会社オリエントコーポレーション
業種
金融
利用サービス
データドリブンカルチャー
参加人数
93名
会社規模
〜10,000名
ご担当者様
デジタル・マーケティンググループ BI推進部 兼 デジタルイノベーション部 部長代理 疋田一将様

社内に蓄積されたデータをいかに価値ある意思決定につなげていくか──。多様な金融サービスを展開するオリエントコーポレーションでは、部署ごとにばらつきのあったデータ活用スキルを課題と捉え、「考える力」の底上げを目的に、パルクールジャパンのワークショップを導入いただきました。全社規模での実践的な学びが、意識の変化や行動の芽を生み出しつつあるといいます。本取り組みの背景から現場の反応、そして今後の展望までを伺いました。

データ活用人材の偏在を課題に、全社で“考える力”を底上げするために導入

—— 今回のワークショップ受講に至る背景や、当初の課題感について教えてください。

疋田様: まずは、当社の事業内容と組織体制についてなのですが、当社は主に金融分野の事業を展開しており、オートローン、クレジットカード、銀行保証といった多様な金融サービスを提供しています。これらのサービスは、それぞれ異なる顧客ニーズに対応しているため、組織もサービスごとに細かく分かれているのが特徴です。

こうした事業や組織の構造の中で、データについては金融商品の申込情報なども含めて、比較的整備され、しっかりと蓄積されてきました。しかし一方で、データを実際に業務で活用できる人材となると、部署ごとにスキルや人数にばらつきがあり、均一ではないのが現状です。

「量」と「質」の両面において、データを扱える人材が十分に整っていないことが、大きな課題となっていました。

—— 課題に対して、すでに何か取り組みをされていたのでしょうか?

疋田様: はい。各部門から人材を選出し、半年間BI推進部に研修生として籍をおいてもらう取り組みを行っていました。その期間はデータ分析に専念してもらい、終了後は元の部署に戻り、学んだことを活かしてもらう形です。これを半年間で4名ずつ、5年間継続してきました。

この取り組みによって、一定のスキルを持った人材を各部門に配置することはできたのですが、やはり人数の制約は大きく、全社的にデータ活用を推進するには限界がありました。そこで、より広範囲に浸透させるための新たなアプローチを模索することにしました。

疋田一将様 インタビュー風景

社員の学習意欲の高まりと実践への手応え、データ活用に向けた意識変化を実感

—— そこで今回、パルクールジャパンの「データドリブンカルチャー」のワークショップを導入されたということですね。

疋田様: そうです。データを軸に考える文化を、社内に根付かせる必要があると以前から感じており、幅広い社員を対象としたワークショップの導入が最適だと思いました。

特定の人材だけが専門的にデータを扱うのではなく、より多くの社員がデータをもとに考えることができるようになること。それこそが文化の醸成であり、その第一歩として、「データドリブンカルチャー」のワークショップは非常に適していると考えました。

また、より多くの社員が同時に体験し、学びを共有することにも価値があると感じましたね。

—— 今回のワークショップには、100名近くと多くの方が参加されたそうですね。

疋田様: 当初は30名ほどを想定していたのですが、社内で告知したところ、予想を大きく上回る応募があり、結果として約50名ずつ2回ワークショップを開催し、100名近くの社員が参加しました。

社内にはワークショップ形式の研修が少ないため、どれほどの関心が集まるか不安もありました。しかし、実際には多くの社員がデータ活用に興味を持っていて、日々の業務の中で感じる課題の解決策として、データ活用に注目してくれたのではないかと思います。

—— 今回はさまざまな部署の方が参加されたと思うのですが、参加者のみなさんはどのような雰囲気で受講されていたのでしょうか?

疋田様:今回は全社向けに広く募集をかけたこともあり、営業部から経理部まで、非常に幅広い部署から参加がありました。

当然ながら、部署ごとに抱えている課題や業務内容は異なります。しかし、ワークショップの場では、そうした異なる背景を持つ社員同士でも、しっかりと意見を交わし、積極的に議論している様子が見られました。

その背景には、今回のワークショップにおいて参加者が“自然に主体的に取り組める仕組み”が整えられていたことが大きいと思います。

たとえば、途中でスマートフォンを使ってアンケートに回答する仕掛けがあったり、ワークに無理なく取り組める流れが組み込まれていたりと、楽しみながら学べる工夫が随所に感じられました。これは、パルクールジャパンさんのワークショップならではだと思いましたね。

疋田一将様 インタビュー風景

今後は、たとえば「営業に特化した課題」など、より専門的な内容を深掘りしていく段階では、営業部門だけを対象にしたワークショップといった形で、部署を絞って実施したほうが効果的なケースもあると思います。

ただ、今回のような全社的な導入フェーズにおいては、まずは多様な社員に広く体験してもらい、そのうえで段階的に内容を深めていくという進め方が望ましいと考えました。最終的にカルチャーとして根づかせていくためには、まず裾野を広げてから育てていくというアプローチが重要だと感じています。

—— 実際にワークショップを実施してみて、その後の参加者の反応はいかがでしたか?

疋田様: ワークショップ終了後にパルクールジャパンさんが実施してくださったアンケートでは、多くの参加者が「データを主語にして業務を見直すことの重要性を実感した」と回答してくれました。

なかには、「今の業務でデータを活用できそう」「今後の取り組みに生かしたい」といった具体的な声もあり、主催側としてはとても嬉しく思いましたね。

特に印象に残っているのは、事務部門の方から「こういうデータがあるので可視化したい」といった相談が寄せられたことです。これまでも、業務の可視化について相談を受けることはありましたが、今回のワークショップを通じて、参加者自身がある程度「データ活用のイメージ」を持ちながら話ができるようになったことで、より相談しやすくなったのではないかと感じています。

また、「目的や課題を解決する手段として、データを活用するという選択肢がある」という認識が社員の中で少なからず広がったことも、大きな成果だと思っています。

これまでは「データ分析は難しいもの」というイメージが強かったかもしれませんが、今回のワークショップを経て、「自分にもできるかも」「まずは試してみたい」と前向きに思ってもらえたことが、大きなマインドチェンジにつながったと感じていますね。

参加者への満足度調査の結果

—— ワークショップを実施してから、データドリブンカルチャーは社内に根付いてきていると感じますか?

疋田様:ワークショップを実施してから間もないので、カルチャーが構築されたとまでは正直言えないのが現状です。ただ一方で、変化の兆しは確かに感じられました。

今回の取り組みが、データドリブンカルチャー醸成の“きっかけ”になり得るという実感はありますし、アンケートでも、参加者の学習意欲が非常に高かったという結果が出ていました。「今後も学びを継続していきたい」という声も多かったと聞いています。

そういった意欲を持った方々が全体の9割近くいたということで、次のステップとなるコンテンツや研修など、学ぶ機会を継続的に提供していくことが大切だと考えています。

さらに学びを深めていくことで、やがて自然とカルチャーとして根付いていくのではないかと。今回の取り組みは、まさにその“芽”が出た段階だと感じているので、この芽をしっかりと育てていきたいと思っています。

参加者への今後の学習希望調査の結果

“シチズンデータサイエンティスト”250名育成を軸に、実務研修で文化定着を目指す

—— 今後、御社が目指すデータ活用の姿について教えていただけますか?

疋田様: 当社では戦略の一つに「データドリブンな事業展開を実現する」というものがあり、具体的には「“シチズンデータサイエンティスト”を250名育成する」という目標を掲げています。

当社でいうシチズンデータサイエンティストは、各部門における事業課題に対し、データを用いて解決策を導ける人材のことです。単なる可視化だけでなく、「どう活用すれば成果につながるか」までを自ら考え、実行できるレベルを目指しています。

250名の育成というのは非常に高い目標ですが、こういった人材が各部署に点在していれば、より現場に即した形でデータ活用が進み、組織全体の意思決定の質も大きく向上すると考えています。

—— 今後のパルクールジャパンに対する期待や要望はありますか?

疋田様: 大きくは二つあります。まず一つ目は、可視化ツールの使い方など、より実務に即したスキル研修の強化です。これは参加者からのニーズも非常に高く、引き続き支援いただきたい分野です。

もう一つは、少人数での課題解決型ワークショップの展開です。部署ごとの具体的なテーマに取り組むことで、より高い実践効果が期待できますし、それが社内の成功事例となれば、さらに波及効果も生まれるはずです。

今後はそうした研修を段階的に進化させ、育成から実践、そして応用へとつなげていけるような伴走支援も期待しています。

疋田一将様 インタビュー風景

—— 最後に、導入を検討している企業様へのアドバイスがあれば教えてください。

疋田様: データにおける人材育成やDX化については苦労している企業も非常に多いと思います。もし導入に迷っているのであれば、まずはワークショップ一つから試してみることをおすすめします。

実際に開催することで初めて見えることがたくさんありますし、社員の中に思わぬモチベーションの芽があることに気づくことができるかもしれません。

また、外部のリソースをうまく活用することで、社内人材では補えない部分を補完することができます。社内のドメイン知識と、外部の専門家によるサポートをうまく掛け合わせることで、効果的に文化を醸成していけると思います。

※本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです